法人化した治療院にとって、社会保険料は毎月発生する大きな固定費のひとつです。今回は、社会保険料の負担を抑えるための考え方をご紹介します。
役員報酬の設計を見直す
社会保険料は、月々の役員報酬(標準報酬月額)をもとに計算されます。報酬額を必要以上に高く設定していないか、生活に必要な水準を踏まえて見直すことが、基本的な対策のひとつです。
賞与の活用(注意点あり)
賞与も社会保険料の計算対象になりますが、月々の報酬に比べて保険料率の上限(標準賞与額の上限)が設定されているため、報酬の一部を賞与として支給する設計を検討する事業者もあります。ただし、極端な設計は税務・社会保険の両面でリスクを伴うため、慎重な検討が必要です。
退職金の活用
役員退職金は、社会保険料の対象にならず、税制上も優遇された扱いを受けられます。将来の退職金の準備として、小規模企業共済などの制度をあわせて活用することも選択肢のひとつです。
従業員の働き方を見直す
パートスタッフの労働時間を調整し、社会保険の加入対象となる基準に近いスタッフの働き方を見直すことも、事業主負担を考えるうえでのひとつの視点です。ただし、スタッフの希望や待遇とのバランスも重要です。
無理な節約より正しい設計を
社会保険料を抑えることだけを目的にした過度な設計は、将来の年金額の減少や、税務調査でのリスクにつながることもあります。バランスの取れた設計を心がけましょう。
社会保険料の負担は、正しい知識をもとに設計すれば、無理なく抑えられる部分もあります。治療院専門の税理士とともに、無理のない範囲で見直してみましょう。