これから治療院を開業する先生から、「個人事業で始めるべきか、最初から法人を作るべきか」というご相談をよくいただきます。結論から言うと、どちらが正解ということはなく、開業時の状況によって向き不向きがあります。
個人事業のメリット
個人事業は、開業届を提出するだけで始められる手軽さが大きなメリットです。法人のように設立費用がかからず、赤字が出た場合の住民税均等割のような固定費も発生しません。開業したばかりで売上が不安定な時期には、身軽に始められる個人事業が向いているケースが多いです。
法人設立のメリット
一方で、開業当初から複数店舗の展開を見据えている場合や、金融機関からの融資、スタッフ採用における信用力を重視する場合は、法人としてスタートするメリットもあります。また、利益水準によっては、法人税率が適用される法人の方が税負担を抑えられることもあります。
判断のポイント
個人か法人かは、初年度に見込む利益水準、将来の分院展開の可能性、家族を含めた事業の体制などを踏まえて判断します。「みんな法人にしているから」という理由だけで決めてしまうと、かえって固定費の負担が重くなることもあるため注意が必要です。
開業前の段階では、まず個人事業で始めて、利益が一定水準を超えたタイミングで法人化を検討する先生が多い印象です。とはいえ、最初の届出や体制づくりは、その後の経営のしやすさにも影響します。治療院専門の税理士に相談しながら、ご自身の状況に合った開業スタイルを選ぶことをおすすめします。